
中古マンションって、何から見たらええか分からないですよね。ここでは、買う前に知っといてほしいことを7つに絞りました。どこから読んでも大丈夫です。気になるところから、のぞいてみてください。
リフォームする人も、そのまま住む人も、見るところはほとんど同じです。違うのは2番「部屋の中」だけなので、そこは分けて書きました。
1. 建物の古さと、地震への強さ|「古い=アカン」ではない
築40年やからアカン、築20年やから安心、とは思ってません。まず見るのは、建物がちゃんと手入れされてきたか。古くても管理がええマンションは全然ありです。逆に、築浅でも管理が雑なら避けます。

ちゃんと手入れされてきたマンションなら、古くても全然あり👍 逆に築浅でも管理が雑なら嫌やな。
地震への強さは、そもそも「新耐震基準」って何?地震で建物がこわれにくいように、国が決めた「建て方のルール」。1981年6月1日に厳しくなりました。原則として、その日以降に役所のOKをもらった建物を「新耐震」と呼びます。もっと詳しく →で建っているかどうかが目安です。1981年6月1日以降にそもそも「建築確認」って何?建物を建てる前に「国のルールを守った建て方か」を役所などが確かめて、OKを出すこと。新耐震かどうかは、原則としてこの日付で見分けます。もっと詳しく →を受けた建物がこれにあたります(出どころ:建築基準法施行令の改正〔昭和55年政令第196号〕附則)。見るのは建った年ではなく、まず役所のOKをもらった日です。くわしくは「築40年でも大丈夫? 新耐震・旧耐震は『完成年』だけでは分からない」で書いています。むずかしかったら、売主か仲介の不動産屋に「新耐震ですか? 確認済証(役所のOKの書類)の日付はいつですか?」と聞けば教えてくれます。
築40年の部屋でも、1985年1月に建築確認を受けていて、新耐震でした(建てた当時の設計の資料で確かめました)。

2. 部屋の中|直すか、そのまま住むかで見る所がちがう
リフォームするなら|キッチンやお風呂は後回し
部屋に入ったら、意外とキッチンやお風呂は後回しにします。先に見るのは、窓の位置、光の入り方、天井の高さ、そもそも「梁」って何?天井の近くを横に通っている、建物を支える太い骨組み。こわせません。見た目では壁と区別がつかんこともあるので、図面で確かめます。もっと詳しく →や柱、眺め。一回全部空っぽにしたら、どんな間取りに作り直せるかを考えます。設備やクロス(壁紙)はお金をかければ変えられますが、窓の位置や梁は変えれないからです。ただ、水まわりの配管の位置や建物のつくり、マンションの管理規約によって、できない工事もあります。希望の間取りにできるかは、買う前にリフォーム会社などに確かめてください。

設備やクロスはお金かけたら変えられるけど、窓の位置や梁は変えられへんから‼️
そのまま住むなら(直してある部屋も)|まず水廻り
リフォームせずに住む場合は、水廻り(キッチン、お風呂、洗面、トイレ)の状態がとくに大事です。

そのまま住む部屋を見る時は、水廻りかな。
水廻りは毎日使う場所で、あとから直すと工事が大きくなりやすい場所です。一般的に、見るところは次の4つです。
- 水を流して、流れ方とにおいを確かめる
- キッチンや洗面台の下の扉を開けて、ぬれた跡やカビがないか見る
- お風呂や洗面所の床を踏んで、ふわふわせんか確かめる
- 給湯器(お湯を作る機械)の本体のシールで作られた年を見て、古ければ買う前に交換の費用を聞く

直してある部屋でも、水廻りは「見た目がきれい」だけで安心せん。
3. みんなで使う場所|誰も見てへん場所を見る
エントランスや廊下みたいに、住んでいる人みんなで使う場所をそもそも「共用部」って何?マンションの中で、住んでいる人みんなで使う場所。エントランス、廊下、エレベーター、ゴミ置き場、駐輪場などです。もっと詳しく →といいます。
エントランスだけきれいでも、あんまり信用しません。見るのは、ゴミ置き場、駐輪場、掲示板、廊下のすみっこ。古い貼り紙がそのまま、私物が出しっぱなし。そんな細かいところに、管理の状態と住んでる人の意識が出ます。
こういう所ほど、正直に出ます。エントランスは、マンションの“よそ行きの顔”。すっぴんは、ゴミ置き場に出ます。

エントランスより、ゴミ置き場・駐輪場・掲示板・廊下のすみっこ。
4. 毎月のお金|安ければええ、とは限らん
マンションでは、部屋の値段とは別に、毎月そもそも「管理費」って何?マンションを毎日きれいに、安全に保つために毎月払うお金。掃除、管理人さん、エレベーターの点検、廊下の電気代などに使われます。もっと詳しく →とそもそも「修繕積立金」って何?十数年ごとの大きな修理(外壁の塗り直し、屋上の防水など)のために、部屋の持ち主みんなで毎月ためておくお金。管理費とは別に払います。もっと詳しく →を払います。
安ければええ、とは全く思ってません。修繕積立金が不自然に安い時は、むしろ気をつけたい。マンションはいつか必ず修繕が要ります。お金を集めてなかったら、あとでそもそも「一時金」って何?修理のお金が足りない時などに、毎月の支払いとは別に、一回でまとめて払うお金。これまでの積立が、修理の予定に比べて足りない時に、集めることがあります。もっと詳しく →や大幅な値上げになることがあります。今の金額だけじゃなく、そもそも「長期修繕計画」って何?「何年後に、どこを、いくらかけて直すか」をまとめたマンションの修理の予定表。これを見ると、今の積立金で足りそうかを考える材料になります。もっと詳しく →があって、それに対してお金が足りてるかを見てください。
安い=お得、とは限りません。修繕積立金の見方は「中古マンションの修繕積立金、どこを見る?」と「中古マンションの修繕積立金は上がる?」で、くわしく書いています。

5. まわりの環境と災害|実際に歩く
そもそも「ハザードマップ」って何?
絵はイメージ。押すと大きく開きます大雨や地震の時に、どこが水につかりやすいか、どこが危ないかを色分けした地図。市や町が作っていて、誰でも見られます。もっと詳しく →を見るのは大前提です。
そのうえで、実際に歩いてみてください。駅までの道、スーパー、学校、夜の暗さ、坂道、車の多さ、音。地図で徒歩10分でも、信号だらけや坂道なら体感は全然ちがいます。自分が買うというより、「ここに住む人が毎日この道を通る」と考えて見ます。

自分が買うというより、ここに住む人が毎日この道を通るって考えて見る🚶
6. 予算と、家の値段以外のお金|借りられる額と、返せる額は別もの
銀行が貸してくれる金額と、自分が無理なく返せる金額は別ものです。物件の値段だけ見たらあきません。家の値段とは別に、仲介手数料や登記のお金、税金、保険などもかかります(まとめて「諸費用」といいます)。管理費、修繕積立金、そもそも「固定資産税」って何?家や土地を持っている人が、毎年、市や町に払う税金。マンションを買ったら、持っている限り毎年かかります。もっと詳しく →・都市計画税(都市計画税は、原則として市街化区域にある土地や建物にかかる税金です。固定資産税と合わせて納めます。出どころ:地方税法 第702条・第702条の8)、駐車場、将来の修繕まで入れて、毎月いくら出ていくかを見てください。家を買って暮らしが苦しくなったら、本末転倒です。
ここ、ほんまに大事です。
借りられる額と、無理なく返せる額は別もの。毎月いくら出ていくかで見る。
7. 売る時のこと|クセのない部屋の方が、買いたい人が多い
クセのない部屋の方が、買いたい人が多く、売りやすくなります。駅、広さ、間取り、階数、向き、管理。いろんな条件を合わせて「ふつうに多くの人が欲しいと思えるか」。自分だけがめちゃくちゃ好き、という部屋は、売る時に買い手が見つかりにくいことがあります。それと、部屋そのものより建物全体の管理が、資産価値(売る時の値打ち)にかなり効きます。

マンションは部屋単体より、建物全体の管理状態が資産価値にかなり効くと思ってる🏢
まとめと、次にやること
7つを通して見ると、何回も出てくる言葉があります。「管理」です。古さも、共用部も、お金も、売りやすさも、最後は建物がどう手入れされてきたかにつながります。
7つのポイントです。
- 古さより、建物がちゃんと手入れされてきたか。新耐震かどうかは、まず建築確認の日で見る
- 部屋の中は、直すなら窓・光・梁。そのまま住むなら水廻り
- エントランスより、ゴミ置き場・駐輪場・掲示板・廊下のすみっこ
- 修繕積立金は、安ければええ、とは限らん。長期修繕計画と、今たまっとるお金で確かめる
- 地図だけで決めず、実際に歩く
- 借りられる額と、無理なく返せる額は別もの
- 売る時に効くのは、クセのない部屋と、建物全体の管理
気になる物件が見つかったら、次の順で動いてみてください。
- 物件の紹介の紙で、築年数と、管理費・修繕積立金の月々の額を見る
- 新耐震かどうかを確かめる(「築40年でも大丈夫? 新耐震・旧耐震は『完成年』だけでは分からない」)
- 修繕積立金の中身を確かめる(「中古マンションの修繕積立金、どこを見る?」・「中古マンションの修繕積立金は上がる?」)
- 内覧では、ゴミ置き場・駐輪場・掲示板と、水廻りを見る
- 家の値段以外のお金も入れて、毎月いくら出ていくかを計算する


